千英のひとりごと〜 Chie's words 〜
2009/6/15
家庭菜園
近頃の我が家のブームは、家庭菜園である。5才になる息子はプチトマトときゅうりを育てていて、毎日のように手を合わせ「大きくなったらお弁当にいれてあげるからね」とおがんでいる。ありがたいやら、おそろしいやら・・・ そんな植物たちにはいきいきするうれしい梅雨の6月であろう。
さて私の6月は、今月から「千英のお稽古場」をひらくことになった。放出教室の第1号のお弟子さんは、4才の女の子である。この子が何ともかわいいのである。腰をおってもかわいい。首を少しかたむけてもかわいい。こちらもいきいきとスタートである
平成21年6月15日 千英
2009/3/27
伊勢志賀山流五世宗家継承 千歳会A
神戸の街にも桜の花が咲きはじめました。心臓がバクバクするような緊張もなく、だからといってダラダラとするでもなく静かな胸の高まりを秘めて本番をむかえようとしています。今回は、私の母が15年前の3月24日、二世宗家伊勢近十七回忌追善公演で舞った琵琶「箙の梅」を私の師匠の五世宗家継承の公演で舞わせていただきます。何か不思議なご縁を感じながら、舞台をつとめさせていただきたいと存じます。
ご声援よろしくお願いいたします。
伊勢志賀山流五世宗家継承 千歳会
平成二十一年三月二十九日(日)
於 国立文楽劇場(大ホール)
「箙の梅」(平家物語より)
大舞台初の立役です。
平成21年3月27日 千英
[添付]: 40-1.pdf (358KB)
2009/2/26
伊勢志賀山流五世宗家継承 千歳会
木々の蕾がだんだんふくらんで、まだかまだかと声がきこえてきそうです。私はこの時期が一年の中で一番好きです。生命の誕生そして再生と体と心いっぱいで感じるからです。何があっても大丈夫。又 生まれかわれる気がするのです。
来月はいよいよ家元の伊勢志賀山流五世宗家継承公演です。
再びひのき舞台にあがらせていただくことを思うと、身のひきしまる思いがいたします。
伊勢志賀山流五世宗家継承 千歳会
平成二十一年三月二十九日(日)
於 国立文楽劇場(大ホール)
「箙の梅」(平家物語より)
大舞台初の立役です。
平成21年2月26日 千英
[添付]: 39-1.pdf (358KB)
2009/1/10
新年
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。暮れからウォーキングをはじめました。主人はメタボ改善?予防・・・?私は体力づくり。いてつく寒さに、澄みわたった星空をながめながら歩くのは、気持の良いものです。海岸ぞいでは、夜釣りをする人、私たちと同じくウォーキングやジョギングをする人、テニスの壁うちをする人、ホッケーの練習をする人など、思い思いに楽しんで体を動かしていらっしゃいます。
私の抱負
・英会話の勉強をしたい!
・ウォーキングの継続
・トップページの更新
少しでも上を向いて今年も歩んでゆきたいナと思うこの頃です。
五世宗家襲名披露 千歳会
平成二十一年三月二十九日(日)
於 国立文楽劇場(大ホール)
「箙の梅」(平家物語より)
大舞台初の立役です。
平成21年1月10日 千英
2008/2/10
春
二月は私の生まれ月でもあるからだろうか一年の中で一番好きなころである。凍りつくような寒さの中、手はかじかみ、耳は真赤に。 一日中すっきりとしないよどんだ空。でも、そんな中、確かな春を感じて木々や花たちも新しい命を芽吹かせている。養生中だった芝生たちも青みが増してトンネルのむこうに希望や光があるような想像にとりつかれ、身体の中心でココロだけが温かいような錯覚にとらわれる。そんな瞬間が大好きだ。 梅一輪 一輪ほどの 暖かさ 嵐雪のこの句も毎年私の心をあたためてくれる。 平成20年2月10日 千英
2006/4/13
国立劇場
春うらら今年は春を感じる暇もなく東京駅から国立劇場へ向かった。そこで迎えてくれたのは国立劇場正面の桜だった。小ぶりで品の良い枝垂桜と、何の種類だろうか、それも小さな花満開の桜だった。ついた日は衣装合わせから鬘合わせ、音合わせなど忙しく、出迎えてくれた桜たちとの会話もそこそこにあわただしく時が過ぎ、いよいよ次の日の本番へ。前日はしぶしぶとしていた空も今日だけは快晴。でもそれも化粧部屋の窓から見ただけだった。本ベルがなり、なんとお披きはわたくし。幕が開くと会場一杯のお客様が迎えてくださった。いつも志賀山を応援してくださるあるお客様が「私は踊りに感動したんと違うで。お客さんが一杯やったのに感動したんや」と涙を浮かべて喜んでくださった。本当にそのように思う。会の数日前まで打ち合わせや、東京のお客様に来て頂くために何度も足を運ばれていたお家元のその努力の賜物であると思った。それに私達を大阪で応援してくださるお客様が東京のご友人や親戚の方に紹介してくださり、顔も知らない私達のために足を運んでくださったこと。なにより忙しい中、大阪から駆けつけてくださったファンの皆様に感謝したい。皆様の思いがいつも平凡でちっぽけな私の心を突き上げ動かしてくれる。当日は不慣れな場所での初めての公演だったが、皆精一杯頑張った。さくらもあたたかく皆様をお迎えしたことだろう。平成18年 4月13日 千英
2005/10/30
秋祭り
ちりりんちりりんドンドン、ちりりんちりりんドンドン・・・遠くから聞こえる笛や太鼓の音。あぁ秋祭りだなと思ってベランダに出て耳を澄まして聞いていたら、主人がポツリと天照大御神(アマテラスオオミカミ)も「ちょっとだけ見たい」と思って出てきたのかなぁと言った。有名な『古事記』の神代記の中にある「天の岩戸」のくだりである。須佐之男命(スサノヲノミコト)の行動にお怒りになられた天照大御神が天の岩屋戸に隠れ、世の中は真っ暗け。八百万(ヤホヨロヅ)の神も大慌て。どうしたら出てきてくださるかと色々と試してみたが、なかなか出てきてくれない。最後に、伏せた桶の上で天宇受売命(アメノウズメノミコト)は足を踏み鳴らし踊り狂るわれ、高天原(タカマガハラ)に轟くほど八百万の神々がどっと笑われた。天照大御神はその様子に心を惹かれ、岩戸を開けてしまったのである。
岩戸の前でだんじり囃子を演奏したわけではないが、手拍子あり、足拍子あり、もしかしたら何か物を叩いたりして、さぞ賑やかであったろう。きっと私もひっかかってしまったくちであろう。だってすぐにベランダに飛び出しているのですから。
平成17年10月30日 千英
2005/7/2
ふらっと旅気分U
ふらっと旅気分Uふらふらっとでかけたくなること、神戸の帰り道。いつもと同じ道ではつまらない、このまま真直ぐ帰りたくない。そんな子供がダダをこねるような私を導くように車は走った。カーナビで見つけたオルゴール館に到着したのは、ちょうど特別演奏の5分前だった。予約もなく、突然伺った私達を堀江オルゴール博物館の案内の方は温かく出迎えてくださった。
オルゴールの演奏は耳で聴くだけではなく、目で楽しみ、心が癒された。その日は「タバコを吸う猿」の特別演奏があった。実際に火のついたタバコを手に持って、ゆっくりと口に運んでは目を閉じ、さも美味しそうに煙をはく猿。オルゴールなんですよ!あと、似顔絵を書いてくれるオルゴールや、手紙を書きながらうたた寝をするオルゴールなど書ききれないほどたくさんのオルゴールたち。もちろん音楽だけを楽しませてくれるデザインの素晴らしいオルゴールや、オーケストラ顔負けのバイオリンや太鼓・パイプオルガンまで一緒に演奏してくれる立派なオルゴールもあった。なんともなんとも書き尽くせない夢の世界に誘ってくれることでしょう。ここではすべてを言ってしまわないで、是非一度は大切な人と、家族とでかけてください。
そして最後にもう一つ。そこに2台の縁のあるオルゴールがあった。1台は「ニコライ・U世」、ロシア王朝最後の皇帝ニコライが所有していたオルゴールで、ロシア革命によって国外へ出たオルゴールが、長い年月を経て堀江オルゴール博物館へ。そして、今彼の隣には皇帝が后妃アレクサンドラに贈ったオルゴールが!堀江理事長が、大変な努力で二人を再び結びつけてくれたのだと聞いた。心が震えた。こんな素敵な話があるかしら。
平成17年 7月 2日 千英
2005/4/8
春爛漫美
春爛漫美しく咲き競う花たちの季節です。先日は伊勢志賀山流『三世宗家追善公演』に多数ご来場いただき誠にありがとうございました。おかげさまで無事に舞うことができました。
舞台に立つごとに、皆様に見守って頂いているからこそこうして踊ることができるのだなあと強く感じています。言葉では表せないけれども気持ちのなかで支えて頂いている部分は本当に多いです。心からありがとうございました。それから会を見てくださった方から沢山メールを頂きました。みな掲示板に書き込もうと思ったのだけど・・と言いながら。是非書き込んでくださいね。でも一番の感謝はパパと我が息子。一日疲れたことでしょう。きていただいた中にはお気づきの方もいらっしゃったことと思いますが、受付で抱っこして手伝ってくれていたみたい。
来年の明日は初の東京公演があります。もっともっと叱咤激励して頂いて舞台に臨みたいと思っています。どうぞよろしくお願い致します。
平成17年 4月 8日 千英
2005/2/15
別荘
私には神戸に別荘がある。なんてとても大げさだけれども、父母の住居があるのである。高速を下りると何にも束縛されない青空が広がって、「こんにちは!またやってきたよ!」と言いたくなる。そんな私のとっておきは、朝のお散歩にある。ガサゴソ バタン≠ニ言う音で目覚め、「あっ!お父さんが散歩にでかけたんだ」と私も急いで身支度をして外に出る。生まれたてのひんやりした空気がほっぺを包み込む。「あーつめたい!」そして急いでマンション裏の波止場へ向かうと、はるか生駒の山際から今まさに灯がともったかのように辺りが明るくなり、三宮の街もキラキラと輝きだす。「あぁ朝だなぁー」と東の空を望むと神戸製鋼の煙突から水蒸気がまっすぐ天に向かってのびている。電線のないこの街には木の枝が小鳥達の憩いの場所となっている。「おはよう」と言うと、小鳥達は「ピィーチクリピー」ともしかしたら、「あの人また飽きもせずに空ばかり眺めているわ」なんて噂しているかもしれないと思う。この波止場沿いには、先日天皇皇后両陛下がお越しになられた兵庫県立美術館や、人と防災未来センターのほか、JICA・天然温泉の湧くなぎさの湯などが立ち並んでいる。 この街はHAT神戸と言う愛称で、HAT(ハット)とは「Happy Active Town」の略称であり、その名の通り「ハッと変貌し、誰もが幸福で、活気あふれる街となるように願いを込めて命名され、親しまれている。十年前の震災のことを思うと心が痛む。この地はかつて神戸製鋼や川崎製鉄の工場が立ち並んでいた。本当に見事な街に生まれ変わったと思う。そして人の心も同じように元気を取り戻して欲しいと心から願ってやまない。
私事ですが、三月二十七日に伊勢志賀山流三世宗家追善公演にて、花柳有洸師作舞・豊本節の「七夕」を舞わせて戴くことになりました。これは良家のお嬢様の役で、日夜お稽古に没頭しようとすれど、「エェーンエーン」とどこかで聞こえる我が子の泣き声。急に現実に引き戻されます。本当にこんなにあわただしく集中できない稽古はありません。でも楽しいかな人生。一緒に成長できればと思っています。皆さま是非ご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
平成17年 2月15日 千英